あとぶろ

趣味の感想や思い出を残していきたい(ゲーム・アニメ・漫画が主体)※色々ネタバレ要注意

東方Projectの話

オタクをやっていればどこかで目にしたことがあるであろう「東方」という言葉。

今回はこの「東方Project」についての説明とかオタクトークとか、そんな記事です。

 

 

■そもそも「東方Project」とはなんぞや

上海アリス幻樂団」という同人サークルが製作している同人ゲームです。書籍作品やCD作品もありますが、基本的には[弾幕シューティング]ゲームとなります。

(他の同人サークル「黄昏フロンティア」との共同制作にて、格闘ゲームを製作することもあります。)

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製作元の上海アリス幻樂団は、「ZUN」という主宰1名のみで運営されているため、ゲーム製作におけるプログラミング、イラスト、音楽等、全て個人で作成されています。

 

 

■作品について

2020年現在、ゲーム作品だけでも30作近く製作されています。作品タイトルは「東方〇〇〇」といったように、東方の後に三文字の漢字が入るものがほとんどです。

参考までにWikiの年表貼っ付けときますね。

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この内、靈異伝~怪綺談まではPC-98用の非常に古い作品で、一般的に「東方旧作」と呼ばれています。この時点では「上海アリス幻樂団」ではなく、「ZUN Soft」としての製作ですね。

そして2002年の紅魔郷からはWindows用の作品で、「上海アリス幻樂団」として製作したものになります。東方旧作とは色々設定や世界観が変わっていたりするので、直接の繋がりは無さそうです。たぶん。

 

 

閑話休題

東方の成り立ちの話やゲーム性の話をしたいわけでは無いんです。敵を倒したり弾を避けつつ道中を進んでボスを倒す。それをステージ分繰り返す、普通の弾幕シューティングですからね。

 

では何の話をしたいかと言うと、そんな普通の弾幕シューティングゲームに何故私は惹かれたのかって話ですね。

ここからは世界観、キャラクター、BGM、弾幕、二次創作なんかの話を項目別にしていこうと思います。

 

 

■世界観について

作品の舞台は「幻想郷」という、多くの妖怪と少数の人間が暮らす土地になっています。幻想郷は一応日本にあるとされているのですが、結界によって外部と遮断されており、原則出入りは不可能です。

幻想郷の外の世界で、忘れられたり、減少した生物・道具などが幻想郷に流れ着くことはありますが、パソコンや携帯電話など、文明の利器は基本的に存在しません。

 

等々…まぁ色々設定はあるのですが前述した沢山ある作品のほぼ全てが、この「幻想郷」を舞台にしているため、新しい作品が出るたびに、どんどん幻想郷という世界が広がっていくんですよね。

作品間で長い年月が流れたりもしないため、新作が出るたびにキャラクター同志の関係性がどんどん増えていくのも魅力的なところです。

 

製作者が一人だけなので、長く続くシリーズものでも設定がブレたりしないのも安心。(たまに過去作キャラクターの口調が新作で変わったりはするけど)

 

 

■キャラクターについて

新作のたびに増えるため、非常に多くのキャラクターがいる作品なのですが、なんと名前のあるキャラクターの9割以上が女性となっています。硬派ではない。

 

人間のキャラクターもいますが、多くは妖怪、怪物、幽霊、神、天人、神話や伝承の人物など…をモチーフにした少女です。現実で忘れられた存在が幻想郷に流れ着く、という設定はこういうモチーフとなる存在にも反映されてます。(鬼とか河童とか)

このモチーフがあるってのも込で、相当数いるはずのキャラクターがちゃんとそれぞれ立ってるんですよね。

あとオタクってやっぱり人外好きじゃないですか(偏見) 吸血鬼の少女ってだけで惹かれるのがオタクですよね。性癖には抗えないね。

 

そしてキャラクター同志の関係性も明確にされている部分が多くて、友人関係であったり主従関係であったり血縁関係であったり因縁関係であったり……キャラクターが多い分こういった関係性もたくさん見えてくるので、性癖に引っかかるポイントが多いんですよね。

加えて、キャラクターはそれぞれ特徴的な能力を持っています。闇を操る、歌で人を狂わせる、不老不死、とかですね。これもまた個性を引き出す要素になってます。

 

まぁ言ってしまえばオタクが好きなやつです。

数あるキャラクターや関係性の何かしらは刺さりがちなので、性癖に刺さったオタクが興味を持ちやすいんですね。

好きなキャラクターが見つかったら、あとはそのキャラが出る作品やってみてハマってくわけです。主人公格のキャラ以外は1~2作品にしか登場しないから手を出しやすいしね!

 

 私も好きなキャラはたくさんいますが、特に好きなフランドール・スカーレットの話をします!Twitterとブログでアイコンにしてる子です!

 

この子は紅魔郷のEXボスとして登場したキャラクターです。(EXは本編クリア後に遊べる高難易度ステージ) ファンからの愛称は「フラン」または「フランちゃん」。

作中での立ち位置としては、紅魔郷のラスボスである「レミリア・スカーレット」のになります。495年以上生きているのに、少々気がふれていて外に出してもらえない上、元々引きこもり気質なのもあって、その大半を地下室で過ごしている箱入り娘。

まずこの子はですね、あまりにも属性過多すぎるんですね! 

・吸血鬼

・金髪幼女

合法ロリ

・サイドテール

・歪な羽

魔法少女(魔法少女要素どこ…?)

・姉より強い妹

・気がふれている

・以外にも利発的なセリフ

・チート能力持ち(ありとあらゆるものを破壊する)

 

といったように、ま~~~オタク(私ですね)が好きな要素てんこ盛りな子なんですね。

原作の敵としても非常に強いのですが、普段は難易度ノーマルをクリアするのがやっとの私も「推しを倒せないわけにはいかんでしょ」みたいなノリで当時めちゃくちゃ練習して安定して勝てるようになったもんです……今は多分もう勝てないけど。 

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東方シリーズのキャラは初登場後も、後の作品で何かしら出番があることが多いのですが、このフランちゃんは人気の高さに反して、長いこと公式からの供給が無かったんですよね。(2002年の紅魔郷で初登場以降、2005年の文花帖で出たっきり)

ところが2019年10月に連載開始したZUN原作の公式漫画「東方智霊奇伝」にて、実に14年ぶりに公式フランちゃんがセリフありで登場いたしました!!!おめでとうございます!ありがとうございます!!

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随分長いこと出てなかったので、二次創作のフランちゃんばかり見て解釈違いが発生しないかと不安でしたが、完全に解釈一致の振る舞いをしてくれていて感動しました。これからも推します。

 

 

■BGMについて

キャラクター面ではちょろいオタクのトークをしましたが、BGMはゲーム音楽好きな全ての人に聞いてほしいほど、本当にめちゃくちゃ素晴らしいです。

そもそも原作者であるZUN氏がWindows版東方を作り始めた理由の一つとして、「ゲームのほうが音楽を聞いてもらえると思った」という発言をしていることから、BGMに関してはゲームと同じか、それ以上に力を入れていることが伺えます。

 

本作のステージ中に流れるBGMは、各作品の1面~6面EX面にそれぞれボスまでの「道中曲」と「ボス曲」で全て異なるBGMが存在するため、非常に多くの楽曲があるのですが、名曲率の高さが半端じゃないです。

東方で一番好きなキャラクターはすぐ回答できますが、東方で一番好きな曲は何か、と聞かれたら数日は悩み続けると思います。ここに羅列できないくらい名曲揃いです。

 

特にWin版東方2作目である「東方妖々夢」はほぼ全曲が名曲なんじゃないかってくらい好きですね!ラスボスである幽々子戦のBGMはその弾幕の美しさも相まって、プレイの度に鳥肌が立ちます。

 

ちょっとBGMの良さは言葉で言い表せるものではないので、是非何かの機会に聞いてみてください。

参考になるかは分かりませんが、2020年度非公式BGM人気投票の結果URL貼って置きますね。

 

toho-vote.info

 

弾幕について

そもそも弾幕シューティングってなんじゃい!普通のシューティングと何が違うんじゃい!って人もいると思うんですが、普通のシューティングと比べると敵の弾の数がめちゃくちゃ多いんですね。画面を埋め尽くす勢いで弾がばらまかれます。

その代わり、それを回避できるように、操作キャラの当たり判定は見た目よりも非常に小さくなっており、弾と弾の間をすり抜けられるようになってます。

 

弾幕シューティングとしての弾を避ける楽しさはもとより、東方の弾幕見栄えにもかなりこだわっているんですよね。バエですバエ。

ボスキャラクターがイメージに合った形の弾を撃ってきたり、スペルカード(必殺技みたいなもの)の名称に沿った形に弾が展開されたり、ですね。

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フランちゃんのスペルカード【禁忌「恋の迷路」】は迷路状に潜り抜けられるように弾が散りばめられる

 

これがね~前述のBGMと合わさると本当に心に残るんですよね~~

個人的には東方のBGMって単体でも素晴らしいんですが、弾幕と合わさることで完成するというか、魅力が倍増するようになってると思うんですよね。

特にラスボス戦は毎作BGMと弾幕の親和性が高くて盛り上がりがすごいです。

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東方妖々夢ラスボスの最終スペルはBGMや演出込みでトップクラスにすき。

 

東方は二次創作しか知らないって人も結構いると思いますが、東方の曲を好きなら是非弾幕と合わせて楽しめる原作をやって頂きたい!

 

 

■二次創作について

東方の人気が出たのって正直二次創作の影響がめちゃくちゃでかいんですよね。私自身ニコニコ動画で何かしらの二次創作から入ったと記憶してます。

 

というのも、東方って二次創作にかなり寛容なんですよね。

東方キャラを用いた漫画やイラスト、作中BGMを元にしたアレンジ曲、それらを含んだ同人ゲームまで、本当に様々な作品があります。同人ゲームがここまで作られてるジャンルって他に無いんじゃないかな…

 

東方アレンジ曲なんかは同人でCDも沢山出てるし、なんならカラオケ入りしている曲もかなりの数あります。私も最近のは詳しくないですが、当時は色々なアレンジBGMやアレンジボーカル曲を聞き漁ったもんです…(遠い目)

 

2014年には「ZUN×PlayStationプロジェクト(今はPlay,Doujin!に改名)」なんて企画も出て、PS4PSvita、更にはニンテンドースイッチでまで、東方の二次創作ゲームが販売できるようになったりもしました。すごい時代になったもんです。

実際かなりクオリティの高い二次創作ゲームも多くて、原作だけでなくこっちでもかなり楽しめます。

 

ただまぁ…東方好きだけど二次創作しか知らないって人が沢山いたり、ジャンルが大きい分厄介オタクみたいな人が目立ったりするので、東方を知らない人からは煙たがられやすいジャンルになってしまっていたりもします。

煙たがる前にちゃんと中身を知ってほしいって想いはあるのですが、苦手な人がいるジャンルに近づきづらいっていう気持ちも分からないでもないので難しいところですね…

 

それはそうと、二次創作流行の理由の一つとして、東方原作ってイラストはそこまでかわいい!美しい!ってわけではない(諸説ありますねぇ!)で、二次創作イラストの需要がとても大きいって事情もあります。

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原作イラストだと小傘ちゃんがとてもすき。かわいい。

 

■最後に

東方って名前は知ってるけど興味な~いって人は沢山いると思うので、ちょっとでも興味持ってくれる人がいたらいいなぁなんていう気持ちも込みで記事を書いてました。良くない偏見抱いてる人の誤解も解けたらいいなぁみたいな。

 

二次創作からでも気軽に入りやすいジャンルですし、原作も今はダウンロード販売されていて簡単に手に入れられるので、気になるキャラクターとかいたら触ってみてもらえるとうれしいです!

 

そのうち東方原作の配信なんかもやってみたいなぁ…コメント拾ってる余裕とかなさそうだけど。ノーマルシューターがノーコンクリアがんばるのを眺める配信。

 

東方は原作者が今でも活発に活動してるので、ジャンルとしてもまだまだ先がある作品でしょうから今後も楽しみにしてます。まぁ最新作はまだやってないんですけどね!