ゲーマーならば誰もが知る「ドラゴンクエスト」シリーズのナンバリング7作目の感想記事というか思い出語りみたいな記事です。サブタイトルは[エデンの戦士たち]。
2000年8月にプレイステーションで発売されたソフトですね。2013年にニンテンドー3DSでリメイク版が発売され、そのリメイク版が2015年にはスマートフォンアプリとしても配信されています。(私はPS版のみプレイしました。)
私はドラゴンクエストシリーズについて、ナンバリングはⅠ~Ⅷまで、関連作品としてモンスターズの1、2(原作・リメイク両方)、キャラバンハートをプレイしていますが、その中で一番好きなのがⅦなので、今回記事にしようと思ったわけですね!
(ナンバリングを好きな順に並べると、7 > 6 > 5 > 3 > 2 > 4 > 1 > 8ですね。
Ⅷで合わずにシリーズを追うのを辞めてしまったので、Ⅸ以降はよぐわがんにゃいです。)
まずいつもの項目別に個人的評価から(最高★6つ)
PS版の話です。
■シナリオ …★★★★★★
■BGM …★★★★★☆
■キャラクター …★★★☆☆☆
■システム・UI…★★★★☆☆
■グラフィック …★★★☆☆☆
■ゲームバランス…★★★★☆☆
■ボリューム …★★★★★★
このゲームはシナリオが大好きなので、他の項目の話は薄味になると思います。
ちなみにPS版のスクリーンショットなんて無いので、画像なんて気の利いた編集はありません。
■シナリオについて
まずはじめに、本作は「ドラゴンクエスト」シリーズの中でも異色のシナリオなので、かなり評価が分かれる内容になっています。
というのも、大筋としては「魔物に支配された大陸を開放しつつ、最後には魔王を倒す。」という王道のドラクエそのものなのですが、その道中がオムニバスストーリーのようになっており、大陸内で完結する独自の物語が多数存在しているんですね。
物語のあらすじとしては、世界に存在する唯一の大陸「エスタード島」に住む主人公が、親友のキーファ王子と、幼馴染のマリベルと共に、謎の遺跡の台座にふしぎな石板をはめ込んだところ、見知らぬ世界に飛ばされる…というところまでがプロローグになると思います。
エスタード島は魔物が存在しない平和な大陸のため、この見知らぬ世界に飛ばされるまでは、戦闘が一切ないわけですが、なんとこの初戦闘まで普通にプレイすると余裕で2~3時間はかかります。(なんかリメイク版だと省略されたらしいですね。悲しいね。)
まぁつまり主人公たちは、勇者やその子孫、或いはその関係者でも無いどころか、戦いなんて全く無縁の平和な世界の一般人として物語が始まるんですね!見知らぬ世界に飛ばされた際、魔物「スライム」に初めて遭遇した際もビビりまくります。
ここからはネタバレが入ってくるのですが、この見知らぬ世界、実はかつてエスタード島と同じ世界に存在していたが、魔物に滅ぼされてしまい、現代には存在しなくなってしまった大陸なんですね。
本作の流れは、石板を探し、謎の遺跡に石板をはめ込んで、現在は滅んでいる大陸の過去へ飛び、魔物が大陸を滅ぼすのを阻止して、現在に大陸を呼び戻していく、という過去改変ものになります。
そしてここがこの作品のミソなのですが、主人公たちは様々な「これから滅びゆく大陸」に足を踏み入れていくことになります。つまり、訪れる大陸のほとんどが滅びに向かう道中なため、陰鬱な雰囲気であることが多いんですね………バッドエンドの未来が確定してる話、いいよね………
しかも前述した通り、主人公たちは勇者ではなく一般人ですからね。今作から追加された仲間と「はなす」コマンドで、都度色々な想いが聞けます。その際の仲間との会話で感じ取れるのは、怒りであったり、不安であったり、やるせなさであったり様々です。
何が言いたいかというと、本作ドラクエ7は、バッドエンドシナリオの詰め合わせなんですね!(もちろんほとんどの大陸は主人公たちがそのバッドエンドを回避へと向かわせます………まぁ回避した結果がハッピーエンドとは限りませんけど)
例として一番初めに主人公たちが訪れる「ウッドパルナ」地方のシナリオをまとめてみますね。細かく話す都合ちょっと長いので、該当部分の色変えときます。
遺跡から突然見知らぬ土地に飛ばされ、突然襲ってきたバケモノ(魔物)をなんとか撃退した主人公たちは、道すがら「マチルダ」という女戦士がお墓に雑草を添えている場面に出くわす。聞けばこの土地では花が咲かず、雑草しか供えられないのだとか。マリベルが偶然持っていた花の種をそこに植えたあと、マチルダは近くの村まで主人公たちを護衛してくれたあと姿を消した。
到着した村では村民たちが自ら村を破壊していた。魔物が村の女性を人質に取り、村を破壊するよう命じているそうだ。この村では一つの英雄譚が聞ける。この村は以前にも一度魔物に襲われていたが、英雄「パルナ」が自身の命と引き換えに魔物を討伐した、というもの。
しかしこの英雄譚の真相は、本当はパルナには「他の村人たちも後から援軍に向かう」と約束していたが、みな恐怖から約束を守らず、パルナ一人に戦わせ、戦死させてしまった、というものだった。
そんな話を聞きつつ、主人公たちは魔物討伐に失敗して負傷した村の戦士「ハンク」に出会い、その息子「パトリック」に頼まれて、偶然再会したマチルダの力を借りつつ、ハンクの傷を癒すアイテムを入手し、ハンクを復帰させる。(この際、なぜかマチルダは兄の形見である木の人形を、もう不要だからと主人公達に授けて去ってしまう)
回復したハンクと共に、主人公たちは人質の女性を救出するため、村を支配している魔物の住む塔へ向かうのだが、そこで待ち構えていたのは、今まで助けてくれたマチルダであった…
マチルダの正体はかつて村を救った英雄「パルナ」の妹。当時村人たちが彼を助けにいかない中、ただ一人パルナを追って駆けつけたところを、魔王に言いくるめられ、兄を見殺しにした村民への恨みに駆られた結果、その身体も心も魔物へと変えられてしまったのだ。
村の女性を攫い、村の破壊を命じていたのはマチルダだったわけだが、見知らぬ人の墓に雑草を供えたり、主人公達を助けてくれたのは、自分を討伐にきたハンクの後を追ってきたパトリックに自らの境遇を重ね、人間であった頃の心を取り戻していたから。
その事情を知り、ハンクは「村の女を返せば命は奪わない」と取引を持ちかけるが、人質の封印はマチルダの命を絶たねば開放されないと知り、ハンクの手で魔物は討伐されることになる。
人質は解放され、村民は村を壊さずによくなり、平和が訪れるのと同時に、マチルダが雑草を供えた墓の周りには、マリベルが渡した種から花が芽吹いていた…
「花が ……咲いたね。
……これなら
マチルダさんも
きっと よろこんでくれるね。」
という話ですね。これが数時間かけてようやく始まった冒険の初っ端に見るシナリオって正気か!?!?
確かにバッドエンドは回避されましたが、全くハッピーな結末ではないですよね。
こんな感じのシナリオが沢山あります。そういうゲームです。(全てが鬱々としたシナリオってわけではないです。純粋に悪い魔物倒したり、なぜか昼ドラ展開見せられたりするのもあります。)
大団円ではない、どこか報われないお話しが好きな人にとっては、こんなシナリオを沢山見ることができる神ゲーとなるわけですね。
私が特に好きなシナリオは以下の通りです。それぞれ軽く語らせてください。
【ウッドパルナ】 【ダイアラック】 【フォロッド】 【ダーマ】 【ルーメン】 【レブレサック】
【ウッドパルナ】の話
ストーリーは前述した通りです。冒険が始まった途端にこんな報われない話を見せられてドラクエ7に魅せられちゃいましたね。(激うまギャグ)
BGMの項で少し後述しようと思いますが、初めて訪れる村で流れるBGMがめちゃくちゃ哀しい曲なんです。RPGで冒険に出て最初に訪れる町で流していい曲じゃないでしょってくらい。
そして前述した通り主人公達は一般人なのもあって、マチルダさんと戦うときもかなり動揺してしまうんですよね。キーファは「ほんとうにマチルダさんと戦うのかよ!?」マリベルは「…どういうこと?なんなのよ、これは……」といった反応になってます。
戦闘中の「はなす」システムでこの辺りの心情が伝わってくるのが本当に素晴らしいですよね。
ドラクエ7がどういうゲームか伝えてくれる良シナリオです。
【ダイアラック】の話
村の人々が一人の老人を除いて全員石化してしまっている町ですね。主人公達が町を訪れたときには全てが終わってしまっていて、もう町の人々を救うことができない話です。
石化の原因となった「灰色の雨」から偶然逃れて一人生き残った「クレマン」が、長い時間をかけて石化を治すアイテムを手に入れるも、その時には既に風化が進んでしまい、誰も治すことができなかった…というところに主人公たちが訪れるわけなんですが、この時の雰囲気がま~~~こわい!!完全に廃れきった町で人間がみんな石化してるんですもん。
そして町の宿屋(無人)に泊まった深夜に目が覚めて、何故か光っている石化した人々に触れると、石化当時の記憶を住人全員分見せられるとかいう心折設計。水不足で久しぶりの雨に喜ぶ人々がだんだんと身体が動かなくなっていく様を見せつけられます。
結果的には当時地下にいたおかげで石化後の風化を逃れていた少年を一人救うことが出来るわけですが…
今作で最も無力感を味わうシナリオだと思います。
これ3つ目の大陸らしいですよ。ウッドパルナの後エンゴウで精神休まったでしょ?みたいなノリでこんな話見せてくる。
【フォロッド】の話
今までに訪れた大陸と比べると広い舞台になっていて、「からくり兵」という殺戮兵器の侵攻に抗う国の話です。
まずこのシナリオ、「人間」と「からくり兵」の戦争のような形で描かれていて、主人公達が訪れてからも結構な数の人々が命を落としていきます。
その戦争の厳しさに加えて、戦争を指揮する兵士長「トラッド」の弟である「ゼボット」に関するお話しもとんでもなく重いので、二重に重たいシナリオになってるんですよね。
婚約者「エリー」を事故で亡くしてから[永遠に死なない存在]を求めたゼボットが、故障した「からくり兵」を改造してかつての婚約者の名前を付ける…とだけ書くと狂気の行動に見えますが、意思の無い「からくり兵」という存在自体に恐怖や憎悪を抱く人間や、結果的に戦争勝利の立役者となった改造からくり兵「エリー」に対しての人間たちの仕打ちを見ると、何が正しいのかが分からなくなってきます。
そしてこのシナリオは大陸を救って現代に帰ってきてからも、なおメンタルアタックしてくるのがまたすごいとこなんですよね。
物言わぬ屍となったゼボットに死の概念が分からずにスープを作り続けるエリー。
ゼボット一族の子孫をゼボットと勘違いして喜んで走り寄るエリー。
勘違いから人間に破壊されるエリー。
エリーを修理してゼボットの元へ帰してあげた主人公達に、感情を持たないはずなのに「ア…リ…ガト…ウ。えりー ウレ…シイ……。」と伝えてくるエリー。
しばらく後に再訪したらゼボットの亡骸の横で機能停止してるエリー。
つらいね。
【ダーマ】の話
序盤の山場ですね!ダーマ神殿を占拠し、職業に就くために訪れた冒険者たちを騙して能力を奪う魔物たちと、能力を奪われたかつての冒険者たちが押し込まれる「ふきだまりの町」の住人達の話です。
このシナリオは前述したものよりは鬱々としたそれではないんですが、登場キャラクターが濃くて結構好きな話です。ふきだまりの町を取り仕切る圧倒的強者の「スイフー」とか、心優しいのに弟を救うために魂砕きを手にして主人公と戦う「ネリス」とか、幼くして大神官を務める「フォズ(かわいい)」とかいいですよね。
呪文や特技を封じられたり、負けイベが2回あったり、味方となるNPCがたくさんいたり、強制戦闘回数が多かったりと、何かと印象に残る大陸です。
あと全体的にドラクエ6のはざまの世界っぽいのも好き。
【ルーメン】の話
物語の結末が分岐するという他にない大陸です。分岐次第では非常に後味の悪いものになります。まずこの大陸、3回も危機を救ってやらなければ現代に復活しないんですよね。
最初は「やみのドラゴン」に占拠されていたから倒したのに、現代に戻ったらルーメンが滅びてて「なんで!?」ってなるわけです。
もう一度過去のルーメンに訪れると、大量の触手に住人が襲われている。主人公達の目の前で触手に縛られて地中に引きずり込まれる住人にはちょっとびっくりしますね。
どうやら「やみのドラゴン」を倒したことで大陸に光が戻って、昔からこの大陸にいた植物モンスターの「ヘルバオム」が復活したんですって!んでこいつも倒して現代に戻ったらまたルーメンが滅びてて「なんで!?!?」ってなるわけなんです。
またまた過去のルーメンに行くと、特に事件は起きていないんですが、ヘルバオムの根っこにくっついていた虫を「チビィ」と名付けてペットとして飼ってる住人がいるわけですよ。いや明らかにでかいイモムシ系のモンスターじゃん。絶対怪しいじゃん。他の住人もみんな不安がってるぞ。
住人たちがその飼い主にチビィを町の外へ追い出すように抗議しに行った際、責められる飼い主を守るようにチビィが前に出てくるんですよね。プレイヤー的には(あれ、案外いい子じゃん)ってなるんですが、住人はバケモノが襲ってきたと大騒ぎし出して、主人公にチビィの退治依頼をしてきます。
ここで物語が分岐します。「チビィを逃がす」か「チビィを退治する」か。エーデルガルトについていくか。
まずチビィを逃がした場合、直後にヘルワーム(チビィそっくりのイモムシモンスター)が大量に町を襲撃してきます。そしてチビィの飼い主と主人公たちが大群に包囲されたところにチビィがやってきて、身を挺してヘルワームの群れを退けるも、チビィは命を落としてしまう…
この選択の場合、町の人々は過ちに気づいて、チビィを勇者として伝え残すことになります。現代のルーメンも今度は滅んでいません。
そしてチビィを退治する場合、飼い主の目を盗んでチビィを退治した直後、ヘルワームの大群が町を襲撃。主人公たちと飼い主は、いくら倒しても湧いてくるヘルワームから逃げ隠れて一夜を明かして町へ戻ると、住人は誰一人として生き残っておらず、町は滅びてしまっていた…
この選択の場合、現代のルーメンも滅びたままとなります。
ということで、なんとプレイヤーの判断次第で町が滅びる可能性があるシナリオなんですね!まぁ住人や仲間の話を聞いていれば、チビィが悪いやつではないとはわかるんですが、何かが起きてルーメンが滅ぶことを知っていて、その要因となりそうなものがチビィしかいないので、人によっては退治してしまうと思います。
そもそもドラクエの選択肢なんて「はい」って答えるまで「いいえ」って言い続けられるでしょwみたいな軽い気持ちでプレイしてると地獄を見る羽目になるシナリオですね。
【レブレサック】の話
恐らく今作で最も有名なシナリオですね。
魔物が作り出した濃霧と、濃霧の調査に行ったまま行方不明になった神父の代わりに教会に住み着いたバケモノに悩まされる村の話です。
まぁ経緯は省きますが、このバケモノは以前濃霧調査に出た神父その人であり、魔物に「お前の姿をバケモノにする代わり、村人には手を出さない」という取引を持ち掛けられた結果の姿なのでした。
それを知った主人公たちは神父をバケモノにした魔物を退治するわけですが、魔物を退治している間に村人たちはバケモノ(の姿をした神父を)磔にして火炙りにかけようとするんですね。寸でのところで主人公たちが助けに入り、村人に真実を説明する内に、魔物の力が消えて神父は傷だらけの状態で元の姿に戻ります。
しかし人間が出来すぎている神父は、「村人が自分と顔を合わせると罪悪感を抱いてしまう」ことを懸念し、傷だらけの身体を引きずり、村を出ていってしまいます。それを知った村人たちは強く反省し、その後悔を胸に刻むのでした…
という、報われない神父と反省する村人のお話………で終われば良かったんですけどね!!
復活した現代のレブレサックに向かうと、「村を襲ってきた主人公達を、村人と神父が力を合わせて退治した」といった捻じ曲がった伝承が残されており、村人のために村を去ったはずの「偉大なる神父様の墓」なんてものまで建てられている。
そして村を探索していくと、地下に正しい歴史を記した石碑が見つかるわけですが、これを村長に見せて誤解を解こうとするも、「村のためにはこんなものあってはならないんですよ」と正しい歴史が記された石碑を破壊し、過去を記したものなど何もないからとっとと出ていってくれと追い出されます。
他にも細々としたことはあるんですが、この後も村長は改心せず、過去現在含めてレブレサックの住民が間違いを改めたり、報いを受けたりすることも無いという、実に胸糞の悪いシナリオになっています。
色々胸糞ポイントはありますが、自分にとって都合の悪い証拠を消してのうのうとしている村長、あまりにも現実にありがちなクズっぷりで一番腹立ちますよね。
リアルでもこういうクズいるわ!ってなります。クズのお手本過ぎて、子供の知育教材としてレブレサックのシナリオ読ませたいですね。こんな大人になってはいけないよって。
長くなりましたけど、シナリオのお話はこんな感じです。色々な意味で心に残るシナリオが沢山あるゲームですね!
もっと細かく知りたいって方は、「ドラゴンクエスト大辞典を作ろうぜ!!wiki」の該当項目読んでみると良いですよ。いい時間つぶしになります。
■BGMについて
ドラクエシリーズの例に漏れず全体的にハイクオリティですね!戦闘曲なんかは過去シリーズと同じく躍動感があります。
…ただですね、前述した通りね、この作品ね、シナリオがね、めちゃくちゃ重いんですよね。本作で個人的に最も印象に残っているBGMは「哀しみの日々」っていう曲です。公式で視聴などができないので各自聞いてほしいんですが、めちゃくちゃ陰鬱な曲です。
検索画面のURLなら…セーフやろ…
https://www.youtube.com/results?search_query=%E5%93%80%E3%81%97%E3%81%BF%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%80%85
悲しいシーンで流れる曲なんやろなぁ…って思うじゃないですか。これシナリオで訪れるほとんどの町で流れる基本BGMらしいですよ!!王道RPGの町中でこんな鬱々とした曲を流すな!!!!!好き!
■キャラクターについて
今作から探索中や戦闘中に「はなす」コマンドで仲間と会話することができるようになったので、キャラクターの掘り下げが過去作よりも非常に多くなっています。
シナリオが心動かされるものが多いので、キャラクター達もその都度色々な想いを口にしてくれるんですね。
それと、冒険に慣れてくると戦闘中の会話が変わってきたりするのも凝ってるんですよね。どの辺からか自信無かったので調べたら、フォロッド攻略後辺りから戦闘中の「はなす」コマンドで聞ける会話が強気なものが増えていくみたいです。
ただその掘り下げに反して、本作のキャラクターはシリーズの中でもあまり人気があるとは言えないんですよね。私自身好きなキャラはマリベルとフォズ大神官くらいです。この二人はめちゃくちゃ好きだけど。
家族も親友も全部放っぽりだして一目ぼれした女のケツ追いかけて永久離脱する王子さぁ……しかもその女と婚約関係だったジャンからの横恋慕ってお前……
せめて食わせたちからの種を苗木にして育てといて現代で収穫できるようにしといてくれ…
アイラも正直その……かわいくないし……
メルビンも正直その……そんなに魅力ないお爺ちゃんだし……
ガボはまぁ……いい子だよね。
フォズ大神官なんで仲間になってくれないの…
そんな中マリベルは本当にかわいいですよね。当時ツンデレなんてまだ全然流行していなかった時代にあのキャラ作れたのはすごい。
ツン9割デレ1割なワガママお嬢様っぷりだけど、時折主人公に好意のようなものを見せたりしてくるのずるいですよね。戦闘中やたらテンション高くなりがちなのもかわいい。
毒舌家ではありますが、とても感情豊かで、胸糞悪いイベントの時はプレイヤーの代弁かのように怒ってくれるし、なんだかんだ他者の悲しみに寄り添える優しくて思いやりのある子なのも見えてくるんですよね。「はなす」コマンドはこの子のためにあるといっても過言じゃないレベル。
「死が かならずしも その人の価値を なくしちゃうとは かぎらないわよ。もし アルスが死んでも あたしは きっと アルスのこと 忘れないもの。」
「あたしが 死んだら アルスは あたしのこと ずっと おぼえててくれる?」
ちなみにドラクエ無双こと「ドラゴンクエストヒーローズ2」で参戦した際のCVは悠木碧さんです。ぴったりなのでマリベルファンはやろうね。
なんかマリベルの全セリフまとめた狂気的なサイト見つけたので貼っときますね。
フォズ大神官の話は個人的な性癖の話にしかならないのでしません。
■最後に
項目めっちゃ飛ばしました。ゲームバランスとかグラフィックとか、リメイク版と色々変わってそうだしね。
このゲームはドラゴンクエストとして見るとかなり異質なシナリオではありますが、この異質ささえ好みに合えば、他はBGMもシステムもゲームバランスもドラクエの良さをそのまま持っている上、ボリュームはシリーズ最大クラスな作品なので、非常におすすめです。
ハッピーエンドではないお話が好きな同志には是非やってほしいですね!!
ちなみにドラクエでは7と6が突出して好きなので、気が向けば6の話もしたいです。
余談ですが、ドラクエシリーズで一番かわいいのはターニアとフォズ大神官の二強だってことは知っておいてください。