あとぶろ

趣味の感想や思い出を残していきたい(ゲーム・アニメ・漫画が主体)※色々ネタバレ要注意

ENDER LILIES(エンダーリリィズ)の感想

随分と久しぶりの記事更新になります。

放置してたブログを更新したくなるほど好きなゲームに出会えたって話なんですが!

 

ゲームの正式タイトルは

「ENDER LILIES: Quietus of the Knights」

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PC(steam)、Switch、xboxで2021/6/22に販売開始された所謂インディーゲームですね。PS4、PS5でも2021/7/21に販売を予定されてます。価格は\2,728円!

様々なプラットフォームでプレイできるので、もし少しでも興味が沸いた方は、是非プレイしてみてほしいです。後述しますが、このゲームに興味が沸いた方は絶対買って後悔しないはずです!

 

ジャンルは探索要素のある2Dアクションとなっており、メトロイドヴァニアと呼ばれる作品に分類されます。

dic.nicovideo.jp

 

 

まずは恒例の項目別の個人評です。(最高★6つ)

■シナリオ   …★★★★★☆

■BGM    …★★★★★★

■キャラクター …★★★★☆☆

■システム・UI…★★★★☆☆

■グラフィック …★★★★★☆

■ゲームバランス…★★★★★★

■ボリューム  …★★★☆☆☆

 

 

 

■シナリオについて

物語のあらすじや流れは公式ホームページに丁度いい紹介があったので転載します。

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死の雨で滅びた王国で1人目覚めた 記憶のない少女が、黒衣の騎士の魂と共に旅立つところからゲームが始まり、道中で出会う元人間であった穢者(けもの)達を浄化しながら進んでいくことになります。

 

このゲームのストーリーは基本的に「道中に落ちているメモ」や「装備アイテム」、「ボス撃破後に流れるムービー」で語られていきます。

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また、主人公の少女は穢れを浄化する力があるため、各所にいるボスを浄化し(生き返るわけではない)、その救済した魂を連れて行くこと(ゲーム的にはスキルの習得)ができるわけなんですが、そのスキルにもテキストがあり、そのボスキャラクターへの理解を深めることができるようになってます。

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この「花の魔女」は上に掲載した「恋人への手紙」の送り相手です。
このように、各テキスト間でキャラクター同士の繋がりが見えてくるものも多くあります。

 

ここまででいくつか貼った画像だけでも、非常に陰鬱とした、救いのない話なのは理解して頂けるかなと思います。

そもそもが王国が滅びた後のお話ですからね…登場人物はほぼ全て物語開始時点で既に故人か、穢者と化しています。

 

ゲームが先に進むにつれて、王国が滅ぶ前に何があったのか、死の雨は何故降ったのか、主人公の少女や黒衣の騎士は何者なのか…等が段々と明らかになってきます。

 

これがまたね〜〜〜話の全容が見えてくるにつれて、誰かの悪意によって起こされた出来事ではなくて、登場人物はみんな現状をなんとかしようとしたり、誰かを救おうとしたりに必死な人物ばかりなので、そこがまたやるせなくて…感情のぶつけ先が無くて悲しさを増してつらいんですよね〜〜〜

 

後述するBGMの相乗効果もあってシナリオの物悲しさ、救いの無さに鳥肌立ちっぱなしでした。

このゲームはエンディングが複数あるんですが、こんだけ陰鬱な物語でも最後のエンディングはかなりスッキリ終わったのも読了感があって気持ちよかったです…!

 

ここまでで何となくこのゲームの雰囲気は掴んでもらえたと思うんですが、冒頭で書いた通り、この手の雰囲気が好みな方は絶対ハマると思います!

というのも、このゲームで1番褒めたいポイントは「期待したゲームが完全に期待通りのまま出てきてくれた」ところなので、気に入りそう!って思った人には間違いなく刺さります。

 

 

■BGMについて

めちゃくちゃいいです!!!

まじでめちゃくちゃいいです。ゲームの雰囲気に完全にマッチしていて、場面場面に応じて物悲しさを、盛り上がりを、不気味さを、シーン毎に数倍増長してくれます。

 

サンプルってわけじゃないですが、公式PVでBGMが1曲聞けるので聞いてみてほしい。

www.youtube.com

 

私はあまり詳しくないジャンルなのですが、音楽グループの「Mili」がBGMやエンディングテーマを担当されています。

知っている範囲では、アニメ「ゴブリンスレイヤー」のOPソングのほか、アニメ「メルクストーリア」のOPソングおよびEDソングの作曲などをされてるグループでした。

 

こればっかりは実際にプレイしてもらわないと良さを伝えるのが難しいんですが、とにかくこれ以上ないってくらいこのゲームにマッチしたBGMを提供されていると思います。(最終マップはメンタル削ってくる不気味さだったけど…!)

 

 

■キャラクターについて

正直2D探索アクションのキャラクターなんて…と思って最初はプレイしていたのですが、シナリオの項で触れた通り、どのキャラクターも必死に苦難に立ち向かっているのが各種テキストやムービーで見ることができるので、主要ボスキャラはほとんど好印象を抱くことになりましたね…

 

というかそもそも、私がこのゲームを知ったきっかけは1枚のイラストだったりします。アークナイツプレイヤーとしてはアンソロの表紙やエイプリルのイラストを担当されていることでお馴染みの「れおえん」さんの投稿したTweetを見て、あっこれ好きなやつだ…ってなってすぐにゲームの詳細を調べにいったのがENDER LILIESとの出会いhttps://twitter.com/reoenl/status/1353781578741104640?s=20です。

 

 儚い白髪美少女と黒衣の騎士って組合せ良すぎるよね…

http

 

実際にゲームをプレイしてみても、やっぱり騎士さんの紳士っぷりが素敵で好きです…

 

 

ただ実はそれ以上に好きになったのが、最初のボス「守り人シーグリッド」と中盤のボス「守り人シルヴァ」の姉妹ですね!!

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右の鉄球を持っているのが妹のシーグリッドで、左のハンマーを持っているのが姉のシルヴァです。

 

ちょっとネタバレオタク早口トークになってしまいますが、姉のシルヴァは「泉の白巫女」という重要人物の護衛を任されるなど、非常に優秀な人間となっています。

そして妹のシーグリッドは泉の白巫女を敬愛しており、自分が護衛になれなかったこともあり、優秀な姉のシルヴァを妬んでいるわけですね。劣等感こじらせ系妹いいよね。

対して姉のシルヴァは妹を何よりも大事に思っており、危険な任務に妹が付かないよう率先して自分が危険な任を請け負うなど、「たとえ妹に嫌われても構わないから妹には生きていてほしい」と思うほど愛が重い姉ですね。姉妹愛こじらせ系お姉ちゃんいいよね。

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プレゼントの羽飾り一度もつけてもらえないのつらい…平和な世界で仲のいい姉妹になる未来をくれ…

 

とまぁオタクトークしたくなる程度にはキャラが好きになってます。

特に主要キャラはボス戦BGMや撃破後のムービーも専用のものになっており、キャラクターの印象付けになってます。BGMやムービー込だとウルヴもめちゃくちゃ好き。

 

 

■システム・UIについて

2Dアクションゲームとしてのシステムは割と一般的なもので、同時に最大6つ(3×2セット)までのスキルを装備しての攻撃回避、回数制限のある回復を基本とし、ゲームが進むにつれて二段ジャンプ、パリィ、ダッシュ等のシステムも解禁されていきます。

 

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こちらがアクション時の画面。ボタンが表示されており、慣れるまで何のボタンで攻撃や回復ができるのか分かりやすい。

左上の数字はレベルですね。敵を倒すとレベルが上がり、与ダメージが上昇します。この辺はソウルライク感が少しあります。

 

 

また、マップの各所には「レストポイント」という休憩所があり、ここで回復やスキル/装備の付け替えの他、レストポイント間のファストトラベル(移動)が利用できます。

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こちらがレストポイントでの画面。装備中のスキルを繰り出すキャラクターが出てきてくれるのが地味に嬉しい。

ただし、レストポイントで休憩すると敵が復活してしまうので注意。この辺もソウルライク感があります。

 

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スキルセット画面。かなり多くの種類があり、且つ有用なものばかりのため、戦術の幅は広い。

 

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レリック(能力上昇等の効果が得られる装備アイテム)装備画面。こちらも結構な種類が用意されている。

 

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スキル強化画面。探索で手に入る「残滓」を使用してスキルを強化することができる。全探索しても最大レベルまで上げられるスキルは限られるため、自分の戦い方に合うスキルを強化するのがおすすめ。

 

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個人的にかなり有能だと思っているマップ機能。探索ゲームって「何かあるかも」でひたすら歩き回りがちなので、探索しきったエリアの色が変わるシステムがめちゃくちゃ便利。

 

 

主なシステムや画面はこのようになってます。

また、いつでもレストポイントまで一瞬で戻る機能があるため、移動面ではこの手のゲームの中ではかなり親切設計になってると思います。

ちなみにHPが無くなっても失うものは何もなく、直近で使用したレストポイントに戻されるだけです。レストポイント自体が多めなこともあり、アクション苦手な人にも優しいつくりですね。

 

 

■グラフィックについて

2Dゲームという時点で好みが出るとは思いますが、全体的に非常に丁寧なグラフィックになっています。

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こういういかにもなボス戦部屋いいよね。

 

レストポイントなんかもよく見ると小物まで色々拘っていて関心しました。前述した通りレストポイントで休憩すると仲間の魂も一緒に休憩してくれるので、たまに眺めたくなります。

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それと個人的によくできてるな~と思うポイントとして、少し暗めの画面に映えるように、敵が攻撃する前は眼や武器が大きく赤く光るようになってるんですよね。

これも高難度アクションのストレスを感じさせない一因かなと思います。

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ちゃんと「これから攻撃するぞ」っていうのがわかるので、難易度の割に理不尽さを感じにくい。

 

あとダッシュの時にしがみつくのすき。かわいい。

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■ゲームバランスについて

これまでも少し難易度の話には触れていましたが、「死にゲー」要素がある高難度アクションになると思います。

ただ、前述した通りデスペナルティは無く、復帰場所であるレストポイントも多めのため、終始ストレスを感じることは無かったですね。

 

攻撃前のモーションが分かりやすいのもあり、「この敵はこういう動きをするのね」ということさえ数度死んで覚えれば、どんどん先に進めるようなつくりになっています。

 

特にボス戦は面白いですね!!

攻撃の隙を見つけて殴るのはアクションゲームの基本ですが、主要ボスはHPの減り具合に応じて概ね3段階の攻撃パターン変化があるので、隙を見つけたり、相性の良いスキルを探してみたりするのがとても楽しかったです。

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スキルに関しても汎用性の高いものはあれど、産廃スキルのようなものは見当たらず、どれも使ってみるとDPSが高かったり、カウンターができたり、自動で攻撃してくれたり、スタン値削りができたり、動かない敵に効果的であったり、移動用に便利だったりと、色々あって試すのが楽しいです。(まぁ段々とお気に入りスキルが出来てくるとあまりスキル変更しなくなってはきますが…)

個人的なお気に入りは、遠くの敵を殴れたり空中移動にも使える「守り人シルヴァ」と、対空だけでなく至近距離で打つと超高火力になる「堕ちた弓使い」と、素早い攻撃に加えてチャージ火力が頼れる「狂い騎士ウルヴ」辺りですね!

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他にも最初から使える「黒衣の騎士」は隙が少なく使いやすいし、遠距離追尾弾を出せる「黒の魔女イレイェン」も安定して便利でした。

今プレイ中の二週目では、初回プレイであまり使わなかったスキル中心で遊んでみたりしています。

 

 

■ボリュームについて

全エンディング回収までにかかった時間は16時間ほどでした。

販売価格的にもクオリティの高さ的にも満足ではあるのですが、ゲームがとても気に入ったのもあり、もっとたくさんこのゲームの要素を満喫したかった想いは強いですね…!(だからこそ二週目プレイしているわけですが…)

有料DLCでも構わないので、何かしらの追加マップ/ボスや、敵を強化したハードモード、強くてニューゲームみたいなのが欲しいな~~~~~~!と思ってます。
我が儘を言えば世界観を共有した続編もいつか出てほしいな~

 

2021年8月追記

敵強化+強くてニューゲームとボス再戦やボスラッシュが実装されたのでボリューム面の不満も無くなってしまった…神ゲーか~?

 

 

■最後に

久しぶりに好みに全力でぶっ刺さるゲームに出会ったな~という気持ちです。

記事の序盤にも書きましたが、期待したゲームが本当にそのまま出てきてくれたので、もしこの記事を読んで「こういう世界観好きかも」と思ってくださった方がいれば、その気持ちを抱いたなら絶対に刺さるゲームだと自信をもってオススメできるので、是非ともやってみてください…!3,000円以下で買えますので…!

 

 

本当に良いゲームだった~

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